こんにちは。
久々(2カ月ぶり!)の更新となってしまいましたが
皆様いかがお過ごしでしょうか?
久々の更新に当たり、ご報告があります!
今回から、D×Pのインターン生である石原が
エッセイブログを更新させていただくことになりました。
何かと至らぬ点などあるかと思いますが、
どうぞよろしくお願いします。
それでは、約2か月ぶりとなる
通信制高校の卒業生エッセイを更新させていただきます。
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今回ご紹介させていただく方は、岩田裕子さん。
D×Pの活動に興味を持ってくださっていた岩田さんは、
今井の講演会に参加されたときに自ら声をかけて下さり
今回ご協力していただきました。
通信制高校を卒業した後も、
通信制の芸大、短大に通われたりと
通信制をフル活用されている岩田さんに、お話を伺いました。
――現在は、どのようなことをされているのですか?――
「今は、4歳と小学2年生の娘と一緒に暮らすお母さんです。
通信制高校を卒業してから通信制の芸大の芸術学部に入学し、
アルバイトをしながら学んでいましたが、
当時の私には家庭を持ち、子育てをしたいという夢がありました。
そして、入学2年目に長女を出産し、3年目に1年間大学を休学して、
“子育てについて最初から学びたい!”と思い、
その後通信制の短大へ編入しました。」
(岩田さんと、娘さんお二人とのお写真)
――夢だった子育てをされながら、大学に通われていたのですね。
それだけでも凄く大変なことだと思いますが、そのほかにも何かされていたのですか?――
「 幼児教育についての勉強をしながら、食物アレルギーの長女のための食事やおやつ作りを研究したり、自治体の子育てサークルの代表をしたりしながらも子育てをしていました。 次女を出産し、離婚をした後、自分で子育てサークルを開いたり、
子育て支援活動について学んだり、取り組んだりもしていました。」
――子育てと大学生活は両立できていたのですか?――
「通信制の短大は、あと少しのところで最長修業年限を迎えてしまい、
一旦退学をすることになってしまいました。
今ようやく、ゆったりと過ごせるようになったので、
近々再入学をして卒業を目指す予定です。」
――とても幅広く活動されていますね!
そもそも、通信制高校を選ばれた経緯はどういったものだったのですか?――
「小学高学年と中学生の時に不登校だったんです。
小学生の時にイジメを受けたという経験もありますが、不登校になってしまった一番の理由は、学校というものに対する違和感だったと思います。
何てしんどくて、自分に合わないところなのだろうと、感じていました。楽しい時もあり、好きな先生や友達もいましたが、学校は大嫌いで、とても嫌だったんです。
中学卒業間近に、担任の先生が進学先に県立の通信制高校をすすめてくれ、ここなら自分の好きなこと、やりたいことをやりながら、働きながらも自分のペースで学べると、入学を決めました。」
―希望をもって通信制高校に進学されたのですね。学校が大嫌いだと思われていた岩田さんにとって、通信制高校での生活はどのようなものだったのでしょうか?――
「学校には、私のように15歳の人から、高校を中退して編入した人、子育て中の人、働いている人、おじいちゃんやおばあちゃん、車椅子で通学する人、朝鮮高級学校に通いながら通信制に集団入学をしている人たち、などなど、色々な人が一緒に勉強をしていました。
先生方は皆、素晴らしい方々ばかりで、
私は生まれて初めて自分もこんな学校の先生になりたい!と思ったほどでした。
とても楽しくて、おもしろい、充実した高校生活でした。」
――今までの学生生活とは違う出会いや発見があったのですね!おもしろくて、充実した高校生活ということですが、具体的にどのようなことをされていたのですか?――
「高校は5年間かけて、のんびり卒業しました。
5年間という時間の中で、写真部に入ったり、人生で一番悩みの多かった不安定な時期があったのでそれを乗り越えたり、小説や詩をたくさん読んだり、映画や演劇を観たり、初めてのアルバイトをしたり、小演劇の劇団に入ってお芝居をしたりしていました。」
――通信制高校に通っているときに、勉強などについて悩んだりすることもあったかと思いますが、支えてくれる人の存在や、支えになっていたものはあったのでしょうか?――
「両親が支えてくれていました。
私のことをいつも見守ってくれていて、困った時や必要な時にはいつも助けてくれたので、とても心強く、私は安心して自由に勉強を続けることが出来ました。」
――岩田さんにとって通信制高校とはどのようなものだったのでしょうか?――
「多様な学ぶ場所があり、それらを選択することができるということ、道は一つではなく、一つのやり方や、よくあるやり方にとらわれずに生きられるということ。それを、身をもって分かることができました。
学校教育のしくみや制度への疑問、学ぶ場所の選択肢が限られていることへの不満。自分の幼い時の違和感から始まり、不登校、通信制高校で学んだ体験を通して、それらを越えて、自分のやりたいやり方を、生き方を、切り開いていけたように思います。
“自分を抑え込まずに生きられる社会に、
もっともっとなれば良いなと思います。”」
――最後の質問になりますが、岩田さんのこれからについて教えてください。――
「我が家の小学2年生の長女は、箕面こどもの森学園というオルタナティブスクールに入学し、学んでいます。その選択を娘と一緒に考えることが出来たのも、自分の通信制高校に通っていたという体験は大きかったと思います。
通信制高校というものが、特別なものではなく、誰もが当たり前に選択肢の一つにすることが出来るようになれば良いなと思いますね。自分の娘たちにも、将来進路を考える時に、通信制高校も選択肢に入れてほしいなあと、思っています。」